弁護士ノート

lawyer note

知的財産訴訟

  • ファッションデザイン保護の一つの可能性?(ドクターマーチン事件)

    2024.04.01 弁護士:平塚 健士朗 Fashion Law 不正競争防止法 知的財産訴訟

    1. ファッションデザインの保護  ファッション業界の法律関係については、2023年に経済産業省がワーキンググループを立ち上げて、ガイドラインをまとめるなど、近年ますます注目を集めていますが、ファッションデザインは十分に保護されていると言い難いのが現状です。  実際に、女性用ハイヒールの…

  • 民事訴訟手続のIT化(ウェブ会議による口頭弁論)

    2024.03.01 弁護士:平田 慎二 知的財産訴訟 経営権争奪紛争・会社関係訴訟

     コロナ禍以降世間一般でウェブ会議が利用される機会が多くなりましたが、民事訴訟手続に関しても2020年2月から争点整理手続においてウェブ会議が積極的に活用されるようになりました。弊所が多く担当する知財訴訟については、2020年2月当初からそのほとんどの期日がウェブ会議となっておりました。…

  • 特許権侵害訴訟において差止請求と損害賠償請求を分けることの意味

    2023.08.01 弁護士:平田 慎二 特許法 知的財産訴訟

     特許権が侵害されている場合、侵害品の製造、販売等の差止を求めることができる(特許法100条)とともに、侵害行為により被った損害の賠償を求めたり(民法709条)、実施料相当額の不当利得の返還を求めることができます(民法703条)。  そのため、特許権侵害訴訟の訴訟物は、大別して①原告が被…

  • Twitterの「スクショ投稿」は著作権侵害になるのか

    2023.04.06 弁護士:弓削田 博 知的財産訴訟 著作権法

    1 Twitterにおける「引用ツイート」  もう説明も不要かと思いますが、Twitterは世界中で利用されている匿名登録制SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)です。2020年のアメリカ大統領選に出馬したトランプ元大統領のアカウントが永久凍結されたり(現在はアカウントが復活した模…

  • 中目黒ビジネスコートにおける技術説明会について

    2023.03.01 弁護士:神田 秀斗 その他の知的財産関連業務 知的財産訴訟

     典型的には特許訴訟において、裁判所の技術理解を促進する目的で技術説明会が開催されることがあります。技術説明会に関しては弊所でもブログをいくつか掲載しているところであり、そちらもご参照ください(「技術説明会の公開」「無効審判での技術説明会?」「変わる?技術説明会」)  前回の小林弁護士の…

  • 開設から4ヶ月、中目黒ビジネスコートについて

    2023.02.14 弁護士:小林 幸夫 その他の知的財産関連業務 知的財産訴訟

    はじめに   過去の当所のブログで何回か取り上げましたビジネスコートですが、2022年10月から東京・中目黒にて開設され、4ケ月が経過しました。  まだビジネスコートに行かれたことのない知財関係者のため、アクセス方法、内部の様子や霞が関庁舎との違いなどを報告したいと思います。 1 ビジネ…

  • ダブルトラックにおける無効審判の意義

    2023.01.12 弁護士:平田 慎二 知的財産訴訟

     日本の手続において、被疑侵害者側が特許の無効理由を争う場合、特許庁における無効審判とは別に、特許権侵害訴訟において無効の抗弁(特許法第104条の3)を主張することが認められています。  これがいわゆる「ダブルトラック」であり、特許の有効性に関する判断が、①無効審判ルート(無効審判、審決…

  • JASRAC対音楽教室裁判の最高裁判決について

    2022.10.25 弁護士:藤沼 光太 エンターテインメント法 その他の知的財産関連業務 知的財産訴訟 著作権法

     先日10月24日に、長年争われてきたJASRAC対音楽教室の裁判の最高裁判決がでました。  詳細な判決内容の確認・検討は、判決公開後に譲るとして、これにて音楽教室での生徒の演奏が著作権法上の演奏に当たらないということが確定したことになります。  なお、最高裁では、生徒の演奏が著作権法上…

  • 独禁法違反を根拠に特許権行使を権利濫用とした原審を覆した裁判例

    2022.10.03 弁護士:河部 康弘 独占禁止法 知的財産訴訟

     弓削田弁護士が以前のブログで言及しているとおり、小林・弓削田法律事務所では、いわゆる消耗品ビジネスに関して、技術と独禁法が絡む案件を取り扱っており、私にとっても興味関心の強い分野です。  少し前になりますが、 原審(東京地裁)  → 特許権行使は独禁法違反で権利濫用 控訴審(知財高裁)…

  • 変わる?技術説明会

    2022.03.10 弁護士:弓削田 博 知的財産訴訟

    1 技術説明会とは  特許権侵害訴訟等において、当該特許の技術等に関する裁判官の理解を助けるために代理人弁護士等がパワーポイントのスライド等を用いて技術内容等を説明するのが技術説明会です。特許権侵害訴訟以外でも、例えば独禁法違反差止請求訴訟で技術説明会を行った経験がありますが(互換品対策…

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