弁護士ノート

lawyer notes

特別代理人

2021.06.17 弁護士:河部 康弘

今回は、もしかしたらこれから経験をするかもしれない若手弁護士向けに、特別代理人について触れてみたいと思います。

私が所属する第二東京弁護士会では、一定の登録年次(たしか登録5年)の弁護士に「特別代理人」の候補者名簿に名前を載せるかを問うファックスが送られてきます。この「特別代理人」、未成年が法定代理人である親と裁判するような場合(民法826条。遺産分割などが典型例かと思います。)などに選任されるものです。

私の場合、「何事も経験」と思ってファックス受信後すぐに名簿に名前を載せてほしい旨返信をし、その後、みなし解散になってしまった被告会社に対する建物収去土地明渡請求事件の被告側の特別代理人(代表者がいないので特別代理人が事件を担当する)を担当することになりました。

会社側の人と連絡がつかなかったり、被告の住所・名称と建物所有者の住所・名称が一致しなかったりと、やっかいな案件ではありましたが、いい経験だったなと思います。

今は神田弁護士が名簿に名を連ねていますが、神田弁護士には特別代理人案件が2件も回ってきていました。ファックスにすぐ返信すると、わりと特別代理人案件を経験できるようです。名簿に載るのは限られた年次だけなので、興味があればぜひ。もっとも、報酬は「特別」どころか通常よりかなり割安ですのでご注意を。

(河部)

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