弁護士ノート

lawyer notes

中国出張②

2016.07.19 弁護士:河部 康弘 渉外法務 特許法 知的財産訴訟

前回の記事に続いて、今回は弓削田弁護士の珠海市での講演の様子を、ご紹介したいと思います。

セミナーのテーマが中国と日本の知的財産保護制度の比較で、中国側の講師には、中国の知的財産訴訟に関わる珠海の知的財産裁判所(第1審を担当)の裁判長、曁南大学教授(ウィキペディアによると、「華僑の最高学府」と称されているそうです。)、中国の知財弁護士といった錚々たる方々が名を連ねていました。

他方、日本側の講師は、弁理士の河野英仁先生 と弓削田弁護士です。

第1部では、講師それぞれが講演を行います。

最初に、河野英仁先生が日本の特許出願制度についてお話をされました。中国語に堪能な河野先生は、通訳を介さず中国語で講演をなさっています。

次が弓削田弁護士。日本の特許法や知財訴訟の実務について、お話をさせていただきました。

海外での講演ということもあり、弓削田弁護士の講演内容は、日本国内のオープンなセミナーではとてもできないような、かなり踏み込んだ内容となっていました。会場内では、事前に内容を知らされていなかった私が一番びっくりしていたかもしれません(^_^;)

ある聴講者の方からは、こういった踏み込んだ内容の講演は、きっと中国でもニーズがあるとお褒めの言葉をいただきました。私個人としても、知的財産訴訟に関わる企業様が実際に多くの知的財産訴訟に携わる弁護士に話を聴くのであれば、こういった内容こそ聴きたいのではないかと思います。

後ろの方から撮影した写真は、こんな感じです↓

この後、中国の裁判官、弁護士、大学教授の方などの講演が続きます。

少し休憩をはさんで、パネルディスカッションに入ります。

司会進行役は、中国弁護士の韦胜雨氏(左手前)が務めます。写真は、弓削田弁護士がパネリストの方からの質問に回答している様子です。


中国の方からのご質問は、税関での差止制度に関するものが多かったです。中国には税関で差止めるという制度自体がないそうで、その影響かもしれません。

以上、弓削田弁護士の中国珠海市での講演の様子でした。        (河部)

BACK